地域活動その1 飯島塾 2015年7月15日

秋田市飯島地区で主に退職した方を対象として発足した学習会「飯島塾」に参加。冒頭に秋田市長の挨拶があり更にテレビ局、新聞社が取材に訪れており参加当日に大規模集会であることが判った次第です(隣に座られた方がインタビューを受けヒヤヒヤものでした)。秋田で初の試みとなる注目される会に参加させてもらったことに先ずは感謝しながらも地域活動に少しでも関われたらという軽い気持ちで臨んだことに反省した一日でもありました。
猫 第一回目の講習は大森山動物園の園長による「動物から生きるを学ぶ」という題目で普段の生活では接触する機会の少ない話題が主でしたが、人との共通点から「生きる」を考える見方には関心することが多く実りある2時間でした。きりんのたいようや大森山の猿のトピックを交え素人に判りやすく生物の根幹、歴史を教えてもらいました。月1回の講習会なのでこれからも気軽に参加していきたいと思ってます。
因みに写真の猫は我が家のマスコットボーイです

地域活動その2 飯島塾 2015年8月19日

題目「知られざる秋田の古代と中世」秋田城跡調査事務所 伊藤武士講師による自己調査を基礎にした力強くユーモアのある講演でした。700年台の奥羽、北海道の住民は蝦夷(えみし)と呼ばれ生活文化が異なる日本人であったことにまずは衝撃を覚え、更に当時の朝廷が蝦夷を統括支配するため行政と軍事を備えた政庁を配置したこと及び大陸(現中国北方)との外交・交流のため秋田(出羽)にミニ都城となる迎賓館を備えた秋田城を築いたこと、秋田が日本にとって重大な役割を果たした 東門 時代があったことに感動を覚えました(幼少の頃、的を得ていないものの親から「秋田の祖先は日本人ではない」と聞いた事を思い出しました)。またこの時代に水洗トイレの機構を備えた施設があり 史跡調査中に発見された"くそべら"なる小道具(講演中に実物を見せて頂きました)を紙の代用として利用した古代の文化の高さに戸惑いを感じながらも驚嘆した次第です。
中世の時代(15世紀)にも繁栄していた歴史があるそうで私たちが住んでいる飯島、秋田港がある土崎には穀丁遺跡、湊城跡がありそれらが意味することは遺跡近郊まで海つながりの入江で湊町として栄えたことだそうです。中世以降はまだまだ解明されていないことが多く更に調査を進めていかれるとのことですが続きは次回に中世以降の秋田の知られざる歴史をお披露目して頂けそうです。
史跡の詳細は 秋田城跡調査事務所のホームページ をご覧ください

地域活動その3 飯島塾 2015年9月16日

演題「美空ひばり ”悲しい酒”考」飯島地区民が参加できる公開講座で150名を超える規模の盛り上がりでした。美空ひばりの歌が大好きな永井元校長による講演で所々アカペラを交えユニークな語り口が印象的でした。飯島塾の大テーマである「知の和」を考えるに今回のテーマはどんな切り口か興味を持って臨みましたが、華々しく見えた栄光の中にも生きる上での力とは何ぞやを見事に考えさせられる内容でした。特に幼少期からスター街道を歩んだに見えた中にも、円熟期での容赦なきバッシングにも耐え忍ぶ強さ、その強さの背景にあったものは・・・・。

 

地域活動その4 飯島塾 2015年10月21日

演題「スポーツで秋田が変わる」日本プロサッカーJ3リーグ ブラウブリッツ秋田 岩瀬社長の熱い熱い思いを語って頂けた講演でした。社長の第一印象は初々しさや弱弱しさが感じられたものの、講演が始まってからは年齢34歳と若くイケメンながらも燃え盛るエネルギ-を感じさせ、さらに流暢且つ威風堂々とした話しっぷりで最初のイメージは一転し好感が持てるやり手社長に変わりました。講演を通し特に印象に残ったのは秋田県人ではないにも関わらず秋田全体を活気づけたいという意気込みときっと何かを成し遂げるだろう気迫でした。この意気込みは生粋の秋田県人の心を動かしチーム岩瀬による大きな大きな和、前向きな力を創っていくのではと期待できる印象を抱きました。私の感想は以上とし講演の内容についてトピックを紹介します。 あき銀スタジアム 企業理念であるサッカー(スポーツ)を通し、街づくり、夢づくり、人づくりを実現するためにJリーグというブランドを利用することで経済の活性化や若者の定着化が促進できるのだと他Jリーグチームの実績を立証データとして力説されました。我々の年代は人口減少のためには働く場所の確保が最も重要という意識がありますが、社長曰く企業環境の充実だけでは若者は定着しない、参考例として出身地である茨城県鹿嶋を例に取り、大工業団地である鹿嶋臨海コンビナートが生んだのは暴走族、魅力ある街への転出である。それをJ1リーグ鹿島アントラーズの参戦により経済活性化はもとより若者が街に戻り人口減にも歯止めがかかったとのことでした。
BB秋田の活躍により秋田に夢をもたらし、秋田に生まれて良かった、ずっと住み続けたいという願望が生まれてくることを期待するとともにちっぽけながらBB秋田を応援することが若者の流出を防止できるならサポータになりたいと思いました。

地域活動その5 飯島塾 2015年12月16日

演題「県政の課題と展望」秋田魁新聞社 社会部 泉部長の新聞社から見た県政について講演を頂きました。堅苦しい演題でしたが流石に有力地元紙、地域に密着した話題が豊富で終始熱心に耳を傾けることが出来ました。最初の2テーマは秋田の活力源となるはずのソウル便の長期運休、漁業の主力であるハタハタの漁獲高の低迷などネガティブな話題でした。ソウル便はベトナムへの経由地として数回搭乗した経験があり利用可能便数が少なかったことや空港での待ち時間の長さからあまりメリットを感じなかったことを思い出しました。今回の決断の背景には①観光、ビジネス需要の低迷②地域直行便の価値減(羽田空港の充実)③着陸料の補助金負担等があるとのことで、私的にも公的にもそうだろうなという思いはあるものの国外(地域外)への接点が一つ絶たれたことは残念です。一方、秋田県の海外からの来訪者は台湾が1位、続いて韓国、中国だそうで加えて海外とのアクセスに周辺県の動きも活発化しているらしく今後の県政の動向を注視したいと思います。つながり 次は明るい話題です。地方の良さをうまく利用している若者がテーマで男鹿市の空き店舗や五城目町の古民家を利用したビジネスが街の活性化にもつながっているというもの。古いものに良さを発掘する若い世代の自由な発想が新たなビジネスを生んでいるとしお金の集め方も現代人ならではのインターネットを利用したクラウドファンディングという出資者を募る方式で古いものと新しいものの融合に面白さを感じました。こういった傾向は全国的に進化しており若者にチャンスを与える制度が新しさの掘り起こしのマインドにつながっているようです。他に地域の商店をどうするか、秋田で開催予定のマスターズやねんりんピック、地域別人口推移など盛りだくさんのテーマでした。

地域活動その6 飯島塾 2016年1月20日

演題「延ばすのは寿命ではなく健康寿命」すずきクリニック 鈴木院長 兼 日本笑い学会秋田県人会事務局長 の題名通りの笑い溢れる健康講演でした。演台に立たれた時から朗らかな暖かい顔をした方だな~と感じていましたが、話が盛り上がる度に仏さまに見えたのは私だけでしょうか。仏さまさて健康寿命とはWHOが定めた定義で「日常生活が支障なく1人でできること」だそうです。健康寿命を超え自分で思い通りにできない状態から亡くなるまで平均10年前後もあるらしくこの期間を如何に短くするかが講演の主旨だったと思います。主な話題は認知症とがんについてでしたが面白い話題が多く記憶に残っているのは笑いのポイントです。著作権に係るので詳細は記載できませんが医師と患者の掛け合いがあり得る内容で笑いのツボ満載でした。一方まじめな話題にも触れますが秋田県内の認知症は予備軍もいれると秋田県の人口の約10%にもなるそうです。またがんは生存率が高まっているとは言え2人に1人が発症しているそうなので、いずれの病気もいつ自分や家族が発症しないとは限りません。認知症は薬で悪化を抑える、がんは生存率を高める高度医療技術があるものの、何より人間が持っている免疫力を高めることが効果的だそうです。交通事故にあうより確立が高いので免疫力を高める予防法のひとつ「笑い」を意識的に取り入れるようにして少しでも健康寿命を延ばしたいと思います。尚、ストレスが溜まるような笑いはトントンだそうなので心から笑える手段がより効果的です。私は当クリニックで診てもらったことはありませんがもし病気で悩んだ時はまず先生の顔を拝見することが早道かな?とも感じる一期一会でした。

地域活動その7 飯島塾 2016年2月17日

演題「かまくらとは何ぞや・・鎌倉権五郎起源説は本当なのか」秋田県民族学会副会長 斎藤壽胤氏のご講話で民俗学について学習しました。耳慣れない「民俗学って何?」からスタート、まずはwikipediaで調べてみました。民俗学とは「風俗や習慣、伝説、民話、歌謡、生活用具、家屋など古くから民間で伝承されてきたものを通じて現在の生活文化を相対的に説明しようとする学問」だそうです。まさに温故知新の世界。これを念頭に講話を振り返ってみました、がやはり難しい、的を得てなければご勘弁を!
冒頭あったのは、げた、なまはげなどのキーワード、共通点は「音」だそうです。音をたてることは、おとずれる の語源だそうで、神仏の世界では、音を鳴らすことで「神がやってくる」という意味合いを持っているようです。いろんな地域で音をたてる行事は多く、例えば象潟では祭り中に戸や床をたたくことや男鹿のなまはげのように声を掛けることで”悪霊を追い払う”という意味があるとのこと。これらの行事は小正月に多いのも特徴で、(大)正月とは異なり占いの性質を多分に含んでいるようです。特にその年の判断や寿命の判断をするための行事として位置づけられ地域ごとで占う対象が異なるため結果、地域独特の行事が生まれ育ったようです。また、この時期には火をたく行事も多く見受けられますが、火の神を祀る→水を呼ぶ→豊作を願う の意味が込められており、やはり一年を占う行事の一つとなっているとのこと。演題との関係は自分なりに整理できませんでしたが、かまくらも含めた小正月行事の根っこは「豊作祈願」「悪霊退治」で各地域の民族的な思想がいろんな形で表現されきたものと理解しました。

地域活動その8 飯島塾 2016年3月16日

演題「世相雑感」飯島塾 野中塾頭 兼 秋田県退職公務員連盟会長 飯島塾御大将自らのご講演とあって現代起きている世相談話を交え非常に興味深くもあっという間の90分でした。本講演を以って本年度の講座無事終了となりましたが、どの講座も日常接しない話題が多く新しい知識補充ともろもろ「考える」話題に尽きないものでした。来年度も5月から開始するということで楽しみにしてましたが私情により参加できなくなり残念です。よって本報告を以って地域活動レポートの飯島塾版は一旦終了となります。
尚、「世相雑感」は幅広く奥深い内容のため、この数行では表現しきれませんが感銘を受けた部分を特に抜粋し紹介したいと思います。コーヒーブレーク最初に浅知恵の私は第二次世界大戦は日本が大国を目指しアジアを占領するため積極的に攻撃を仕掛けていったものと認識してましたが、実は日本が置かれていた資源問題や周辺国を助けるために及んだ日露戦争で勝利したことなどでアメリカが日本たたきを始めたことが戦争への突入をやむを得ないものとなっていったのだ ということは衝撃的でした。戦争には何らかの大義名分が必要ですがこれが真実とするならば当時の大国が仕掛けたための対抗措置 ということになりましょうか。次に現在世界の惨劇をもたらしているISは当然インターネットやニュース等で部分的には知っているものの全体像は把握できていませんでした。何故ここまで邪悪で盤石な組織が生まれたのか何故世界各国を相手にしているのか半信半疑でしたがようやく呑み込めたような気がします。特にISが誕生した背景はイスラム教が分断するきっかけとなった第一次世界大戦まで遡り、何故強固な組織へ発展していったのか、何故広範囲なものとなっていったのかは、当時の大国の行動が起因しているなど「世界史丸わかり」のようなご説明でした。もっと聴講したいという気持ちに駆られるのでチャンスがあれば飯島塾にまた参加したいと思います。